2017年1月13日金曜日

R1だけどS2じゃない代数多様体

$f \colon X \to \mathbb{A}^1_{\mathbb{C}}$ をハーツホーンに載ってる捩れ3次曲線の族とする.つまり,$\pi^{-1}(t)=X_t$ としたとき,$t \neq 0$ なら $X_t \simeq \mathbb{P}^1$ で,$X_0$ は被約化 $(X_0)_\mathrm{red}$ が結節点つきの平面3次曲線となるものとする.$(X_0)_\mathrm{red}$ の特異点を $p$ とすれば,$X_0$ は $p$ に埋没点を持つ.

$X$の特異点は $p$ のみである.正規化を $\nu \colon Y \to X$ とすれば,$Y$ は $\mathbb{A}^1$ 上の $\mathbb{P}^1$ 束,すなわち $\mathbb{P}^1 \times \mathbb{A}^1$ に同型である.自然な射影を $g \colon Y \to \mathbb{A}^1$ としておく.特に $X$ は非正規だが余次元1で非特異な代数多様体である.

$X_0$ は $X$ の Cartier 因子である.以下の写像を考える:
\[\alpha \colon \mathrm{CaDiv } (X) \to Z_1(X). \]
この写像は常に$X$が余次元1で非特異なら定義できる.
定義より $X_0$ は $(X_0)_\mathrm{red}$ に移る.
しかし $(X_0)_\mathrm{red}$ は $X$ の有効 Cartier 因子ではない.

要するに, $X$ が $S_2$ 条件を満たさないとき,素因子 $D$ が $\alpha$ の像にあるからといって, $D$ は有効 Cartier 因子とは限らない.

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